番号 32

車椅子対応エスカレータ用台車

車椅子の利用者が駅などのエスカレータを使うとき、駅の階段に車椅子専用のエスカレータ(階段の側面にレールが付いているもの)があれば便利ですが、あの専用エスカレータは高い、工事に時間がかかる、工事中・後は歩行者用階段スペースが占拠されてしまい狭くなる等の難点を抱えておりなかなか普及していません。多くの駅では駅員さんや介護者が車椅子に利用者を乗せたまま階段をふうふう言って登るか、一人が車椅子を運びもう一人が利用者を背負うという苦労を負っていました。
で、考えたのがこの台車です。図を見てください。


利用者は車椅子ごと台車の底板3に乗り込む(スロープ板を使います)。台車には前輪4と後輪5が付いていますから、介護者(または駅員さん)は支柱10を押してエスカレータへと台車ごと押していく。そしてエスカレータの段々の上下に合せて後輪5のそばに付けてある電動ジャッキ1が伸縮して台車は水平を保ったまま、利用者はなんら恐怖感を感じることなくエスカレータを利用することが出来ます。(万が一に備えて介護者は上から支柱9を引っ張っておくか、下から支柱10を支えておいた方がいいでしょう)。
下降のときはこの逆で、前輪4のそばに付けてある電動ジャッキ1が伸縮して台車は水平を保ちます。(利用者が上昇・下降したい時に駅員さんに頼んでエスカレータの進行方向を変えてもらわなければならないのが難ですが、JRも京王電鉄もなんとかしてくれるでしょう!)
この台車の長所は何と言ってもエスカレータ、車椅子共に既存の製品を使用できることです。
また、エスカレータでの利用の他に、自宅から福祉施設への移動に車両を使う場合、従来はリフト付きの専用改造車を使う必要がありましたが、この台車があれば普通のマイクロバスへ簡単に利用者を押し上げてくれます。



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【発明者】岩本敏
【住所】東京都世田谷区南烏 2-28-8-301
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