ドクターQの
発明連想シリーズ
(21〜30)
世の中には将棋、麻雀、トランプ、チェス、囲碁など様々なゲームがある。コン
ピュータゲームも盛んで色々なシュミレーションゲームやロールプレイゲームもあ
る。 しかし、発明ほど趣味と実益を兼ねた面白いゲームはないだろう。何しろこのゲー ムの勝者には、たんまりと賞金が用意されている。世の中の人、全てがこのゲームに 参加しているといってもよい。発明家、投資家、製造工場、問屋、販売店、顧客など の立場で参加している。 発明された商品や製品が当たるかどうかが解らないものに 投資するのであるから、投資家はかなり勇気がいる。ただし、勇気があるだけでは投 資家にはなれない。相当な資金も必要だ。しかも、世の中に受け入れられる製品にな るかどうかの確かな眼力と販売の企画力もいる。 この発明ゲームの発明者は、世間で例え発明貧乏と言われようとも、趣味にしてい る段階はたいした問題ではない。その趣味が高じて一財産失った人がいるのも事実 だ。だが、「発明の夢に賭けた人生」は、波乱万丈だったかも知れないが、幸せな人 生だったと言えると思う。 |
発明王と呼ばれた人がいる。トーマス・アルバ・エジソン(1847〜1931)である。
彼はアメリカ・オハイオ州ミラン村に生まれた。正規の教育を受けなかったが、実に
沢山の数の特許を出願した。彼は、「1+1は?」と先生に聞かれて答えられなかっ
たと言われているがそうではない。彼は「1+1が何故2になるのか?」を知りた
かったのである。「何故」と質問をする生徒を嫌う先生がいる。何故に答える教育
は、困難である。だから、「そういう答えになるのだ」と公式や規則を教え込もうと
する。常に答えは一つであるものを教えたがる。それが教え込もうとする教師側に
取って楽であるからで、現在もその状況にあまり大きな変化は起こっていない。 21世紀に入った私達は、優秀な創造集団を創るための教育改革に着手しなければ ならないとと強く感じる。 小学生の時から画一的教育をさせるのでなく、自由に伸 び伸びと創造力を発揮させることを行わせる。そうすれば、自由奔放に物事を考える 頭脳と、困難に立ち向かう精神力と体力を合わせ持つ新人類が生まれるであろう。 |
200億円の支払い命令という凄い判決が出た。既にご存じの方に解説はいらない
と思うが、知らない方のために、ニュースから抜粋して解説しておこう。 世界で初めて青色発光ダイオード(LED)を実用化した中村修二・米カリフォル ニア大サンタバーバラ校教授(49)が、一九九九年まで勤務した日亜化学工業(徳 島県阿南市)を相手に、特許権を譲渡した対価の一部として二百億円の支払いを求め た訴訟の判決が今年の一月三十日、東京地裁であった。三村量一裁判長は「会社に技 術の蓄積がない中、原告が独力で青色LEDを発明した」として、日亜化学が特許で 得る利益の半分にあたる約六百四億円を発明の対価と認定し、二万円の報奨金しか貰 えなかった原告へ二百億円の支払いを命じた。 まだ地裁の判決だけで、高裁、最高裁と2回勝負が残っているが、町の発明家の契 約金とは桁違いの金額である。この判決は知的財産権に対して経営者側の目を開かす 元になり、発明を志す方々にも大きな希望を抱かすものなので、職場発明や町発明の 方々も頑張って欲しい。 |
先日、酸素シャワーカプセルを体験しました。大きな
空気の入る丈夫なパイプ状の風船の中に入って寝る。ジーッパが締められ気密が保た
れる。そしてエアーコンプレッサーが空気を入れ出す。萎んだ状態から、空気が入る
に連れてどんどん膨らみ出す。内圧は1.2〜1.3気圧まで高められる。袋は張り裂けん
ばかりの状態に膨らんでいる。壁面を触るとカチカチの堅さである。やがて内部に酸
素濃度を高めたエヤーが循環し出す。 私達が通常吸っている空気の酸素濃度は、約20%だが外部の酸素濃度を高める特殊 装置で30%以上に高められる。約40分〜60分を寝た状態のままでその中にいた。 この装置は美容とダイエット効果、酸素の吸収でお肌もカラダもリフレッシュ、運 動後の酸素吸収で気分爽快、体も頭もパワーアップとある。そして操作は簡単、各種 安全対策でトッテモ安心となっている。これは、京大のプロジェクトチームの開発品 で特許出願中です。 私はこれの改良型製品の開発を委託されました。健康関連分野でもまだまだ新製品 が考えられますね。 |
世の中に認められる発明品を作り出した人は、発明をするために人並はずれた情熱
を注ぎこまれました。 プロジェクトXに出てくる発明物語などを見ていると、
先輩達は苦労の連続であり、自分の身体や家族の生活を犠牲にして頑張られた様子が
よくうかがえる。 発明の世界はプロ、アマチュアなど色々な方が混じっている。例え、最初はアマ チュアであっても、ひとつの発明品から、大きな会社を興された例などもある。ま た、天才的頭脳の持ち主でありながら、商業的には失敗の連続で寂しく去って行った 人達もいる。 こんな発明の世界は、誰が儲ける天才に成れるのか?全く未知の世界である。ただ ひとつはっきりしていることがある。頭で想像しているだけで、そのアイデアを基に 試作品すら作ろうとしない人は、一生発明なんて出来ない人である。だから、どしど し試作品を作ればよい。 試作能力がない場合は、人に頼めばよい。お金のない人は スポンサーを探せばよい。その全てが出来ないと思う人は、最初から発明の世界を諦 めるべきだ。 |